「冬キャベツの葉っぱが、外側は紫色になっているのは、寒さで凍りつかないようにキャベツ自身がつくり出す、アントシアンの色なんです」。寒いほどたくさんつくられるアントシアンの糖分が、冬キャベツを甘く、甘くするのだそうです。調べてみると、キャベツには「甘藍」という別名もありました。味が凝縮したような甘い冬キャベツを堪能したあとは、みずみずしく柔らかい、春キャベツの季節がやって来ます。

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かつては見られなかった、さまざまな種類のトマトが、野菜売り場を賑わすようになりました。こんなにたくさんある中で、おいしいトマトとは? 「酸味と甘味のバランスがとれていることが、いちばんでしょうね」。冬の間も、ハウスの中でおいしいトマトが、ゆっくり育っています。トマトが苦手な湿気は、ハウスの屋根を少し開けるだけで、からっ風の吹く大室の乾いた空気が、すぐに取り去ってくれるそうです。

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土の中深く、長く伸びていくごぼう。「店に出すときは長さがそろっていた方が都合がいいけれど、つくり手としては、1メートルの袋から何十センチも飛び出すようなごぼうを育てたときに、やったーって(笑)」。ごぼうには、春まきの冬ごぼうと秋まきの夏ごぼう、2度の旬があります。よく、赤土で育てたキメの細かいごぼうが良いといわれますが、黒土で育てた色黒のごぼうが、ごぼうらしいと好む人もいます。

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「霜が降りると白菜がおいしくなる」というそうです。冬キャベツと同様、凍らないように糖をつくり、身を守って甘くなるのです。霜が降りた外側の葉は、少ししおれて茶色に。でも、一皮むけば(?)結球した葉の内に、おいしさを秘めています。抜群に甘い白菜は、とろけるように煮込んでもいいし、生でもおいしい。シャキシャキした歯ざわりは、漬物にしたときにいっそう際立ち、箸がとまらなくなります。

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